血管性浮腫には通常の蕁麻疹と同じしくみで起こるタイプと、非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)やアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬などの薬剤で起こるタイプがあります。
通常の蕁麻疹は数時間で消えることが多いですが、血管性浮腫では2~3日間は浮腫が持続します。治療は蕁麻疹と同じですが、さらにトラネキサム酸の内服を追加しています。
瞼が突然に腫れ、健常皮膚との境目がはっきりした赤みを伴うなら、接触性皮膚炎(かぶれ)と考えます。
瞼の接触性皮膚炎は瞼に付着した原因物質が皮膚に吸収された後、原因物質に対するアレルギー反応として起こる、あるいは原因物質それ自体の刺激によって起こります。
接触性皮膚炎が起こる仕組みと接触時期
アレルギー反応が起こる仕組みは、原因物質が何度も皮膚に接触することで、皮膚がその原因物質に敏感に反応する状態(感作)になったところに、さらに原因物質が接触すると、24時間で症状が表れて2~4日の間に最もひどくなります。
つまり原因物質に感作するのに数日から数年かかることがあり、長年使っているものでも急に原因となることがありますが、症状が現れた4~5日以内に接触した物質のうちのいずれかが原因物質です。
接触性皮膚炎を起こす原因物質
瞼だけに症状がある場合には、アレルギー反応を起こす原因物質には化粧品と目薬の頻度が高く、化粧品ではアイライナー、マスカラ、付けまつ毛に使う接着剤、ビューラーなどの金属によるものが多く、目薬では充血を伴わずに皮膚にのみ炎症を起こすこともあります。また古い化粧品や目薬では、変性した成分それ自体の刺激により皮膚炎が起こることがあります。
接触性皮膚炎の治療
治療の基本は原因物質を突き止めてそれを除去することであり、症状を早く軽減させるために弱めのステロイド外用剤を塗布します。